忍者ブログ

靑色年回り

迷惑な話である

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

迷惑な話である


十二月も足早に通り過ぎ、はや正月。正月になっても、やはり冬は時間の流れが早い。巷ではもうUターンラッシュである。ところが、そのUターンラッシュも、昨日はラッシュどころの騒ぎではなかったらしい。東海道新幹線が運行できずに大混乱になった。そもそもの原因は有楽町駅付近で起こった火災なのであるが、折しも空気はカラッカラ、その火炎が中々鎮火せず、在来線と並行する新幹線の高架橋にまで迫る勢いであったというから、この時期の火事は恐ろしい。のんびりと年末年始を故郷で迎えた乗客には新年早々酷な話である。運行したくとも運行できないJR東海もまた気の毒である。2時間以上遅れた乗客には特急券を払い戻さなければならないと言うから、書き入れ時を迎えたJR東海にとっても甚だ迷惑な話である。

東京を混乱させるほどの迷惑な火事と言えば、どうしても語っておきたいことがある。井原西鶴著『好色五人女』に描かれる『八百屋お七』の物語である。1682年、江戸を襲った大火で逃げ出したお七が、避難先の寺で吉三郎という若者に出会い恋をする物語である。この話は実録に基づいている。その時、お七は十六歳。思春期の恋は瞬く間に燃え上がる。子供から大人へ、心身共に激変していくこの年頃のエロスは狂気となって爆発する。「火事になればまた逢える」やがて離れ離れになったお七は、吉三郎に逢いたい一念で町に火を放つ。しかし、お七は捕らえられ鈴ヶ森で処刑される。恋に狂ったお七が自ら櫓に登り、半鐘を鳴らす姿は歌舞伎や浮世絵の名場面として今日まで語り継がれている。派手なターン 憶忘れられない 鼓動の鼓動
PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

P R